Negla
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手紙
エーセー陶器
雨なので今日は卓上仕事でした。先日仕入れた紙モノを一枚ずつ確認。使用済みのはがき多数、未使用のポストカード、大正三年の朝日新聞の付録だった欧州全図、戦前の旅館のパンフレット保険の証書などなど。そんな雑多な山の中に、一通の軍事郵便が混ざっていました。

読んでみると慰問袋に対するお礼状の様。「始メテノ貴嬢ニコンナ親シゲナ御手紙書いて御許シ下サイ」とある。細い万年筆で書かれた手紙は、少し恥ずかしそうな文面から始まり、御礼を述べた後に少しだけ差出人が置かれている戦線の様子が書かれていた。「戦死傷者何十数名出シマシタ」「十月ノ始メニハ十日間ノ間ズーット討伐」

差出人のその後を知ることはできないけれど、少なくとも受取人は戦後を迎えることができたようで、昭和30年代〜40年代に家族間でやりとりした葉書が数枚混ざっていました。誰かが、語られる歴史の後ろにはごまんという市井の人々がいるのだ、というようなことを言っていたけれど本当にそうだよなと思う。雨の日は感傷的になりがちです。あ、写真は文面と全く関係のない、60年代のカップ&ソーサー。丸みを帯びたフォルムがかわいい。
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